2004年 11月 05日
過去問【基礎法学】法の原理原則-罪刑法定主義(平成13年) |
「法律なければ刑罰なし」という法的格言の今日的意味を表す記述として、正しいものはどれか。
1 国民の行為を禁ずる法律が少なければ、国民の犯罪処罰も少なくてすむ。
2 法律がはそれを免れる新たな犯罪を生み出すので、法律があるため、かえって犯罪処罰が多くなりやすい。
3 人の行為に社会的・反社会的の別はなく、禁止する法律があってはじめて人の行為が犯罪となり、刑罰を科されることにもなる。
4 犯罪かどうかは法律以前に社会的に決まっているが、法律の処罰がないと刑罰を科することができない。
5 犯罪と刑罰は、議会が決めた法規によってあらかじめはっきり規定しておかなければ法的に成立しない。
罪刑法定主義とは
①民主主義的要請…何が犯罪であるかは主権者たる国民自身がその代表者を通じて決定しなければならない。
②自由主義的要請…国民の人権・自由を守るために前もって成文法により明示されていなければならない。
1と2は、犯罪として処罰する法律を少なくすべきであるという非犯罪化の主張であり、3は、人の行為の社会的・反社会的というのは、人の倫理観に関する主張である。4法律の罰則がないと刑罰を科することは できないが、「犯罪かどうかは法律以前に~」という主張は法律主義を真っ向から否定する考え方である。5は、法律主義により「議会が定めた法規」によって、また「あらかじめはっきり規定」という点は、事後法の禁止に関するものであり罪刑法定主義の今日的意味を表す記述といえる。
したがって、答えは5。
1 国民の行為を禁ずる法律が少なければ、国民の犯罪処罰も少なくてすむ。
2 法律がはそれを免れる新たな犯罪を生み出すので、法律があるため、かえって犯罪処罰が多くなりやすい。
3 人の行為に社会的・反社会的の別はなく、禁止する法律があってはじめて人の行為が犯罪となり、刑罰を科されることにもなる。
4 犯罪かどうかは法律以前に社会的に決まっているが、法律の処罰がないと刑罰を科することができない。
5 犯罪と刑罰は、議会が決めた法規によってあらかじめはっきり規定しておかなければ法的に成立しない。
罪刑法定主義とは
①民主主義的要請…何が犯罪であるかは主権者たる国民自身がその代表者を通じて決定しなければならない。
②自由主義的要請…国民の人権・自由を守るために前もって成文法により明示されていなければならない。
1と2は、犯罪として処罰する法律を少なくすべきであるという非犯罪化の主張であり、3は、人の行為の社会的・反社会的というのは、人の倫理観に関する主張である。4法律の罰則がないと刑罰を科することは できないが、「犯罪かどうかは法律以前に~」という主張は法律主義を真っ向から否定する考え方である。5は、法律主義により「議会が定めた法規」によって、また「あらかじめはっきり規定」という点は、事後法の禁止に関するものであり罪刑法定主義の今日的意味を表す記述といえる。
したがって、答えは5。
※反転すると答えが見えます。
by notitia
| 2004-11-05 22:53
| 行政書士受験六法